財政と暮らし

水道料金は、使った水の量だけで決まる?

水道料金は、使用水量だけで決まるとは限りません。例えば横浜市では、メーターの口径に応じた基本料金と、使用水量に応じた従量料金を組み合わせます。水道事業には費用を適正に回収する料金の基準があり、地方公営企業では事業収入と一般会計等の負担を分ける仕組みもあります。

基本の用語

従量料金は使った量に応じる料金、基本料金は料金表が定める条件に応じて掛かる部分です。地方公営企業は、水道など、自治体が経営する一定の事業です。自治体の一般会計と区別して費用を見ます。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

水を届ける設備と運営の費用を、料金へ反映する

水道法では、水道事業者が供給規程で料金などを定めます。料金については、効率的な経営の下での適正な原価を基礎に、健全な経営を確保する基準があります。料金は、目の前で水が何リットル流れたかだけではなく、事業として水を供給する費用と関係します。

地方公営企業法も、対象となる事業の料金について公正妥当であることと、効率的な経営の下での適正な原価、健全な経営を求めます。必要な設備を使い続け、水を供給する費用を考える仕組みです。法律の基準が共通でも、全自治体の料金表の額が同じになるという意味ではありません。

料金を比べるときは、使った水量と請求額を並べるだけでなく、何の条件で料金が計算されているかを見ます。原価を基礎にするという制度の説明と、ある自治体の料金がどれだけ適切かという評価は、確認する資料が異なります。

基本料金と、使用量に応じる料金を分ける

横浜市の料金体系では、メーターの口径によって基本料金が異なり、使用水量に応じて従量料金が掛かります。基本料金と従量料金を合わせて水道料金を計算するため、使用量が同じでも、ほかの条件が同じかを確かめる必要があります。

同市は、使用水量の区分に応じて単価が変わる料金体系を採っています。使用量が増えたとき、請求全体を一つの単価で比例計算してよいとは限りません。これは横浜市の具体例であり、別の自治体を調べる際は、その事業者の料金表を確認します。

水道料金と下水道使用料も分けます。同じ案内や請求の中で扱われていても、別の料金の計算です。横浜市の案内も両者の表を分けて掲載しています。「水の請求額」という呼び方だけでは、何を比較しているかが曖昧になります。

料金収入と、一般会計が負担する経費を分ける

地方公営企業法が適用される事業では、原則として経営に伴う収入で経費を賄います。ただし、事業収入で賄うのが性質上適当でない経費など、政令で定めるものは一般会計等が負担します。料金だけで全経費を賄うという単純な制度ではありません。

一方で、全ての赤字を一般会計が自動的に埋めるという説明も違います。どの経費を事業収入から負担し、どの経費を一般会計等が負担するかという区分があります。また、地方公営企業法の水道事業への適用範囲には、簡易水道を除く等の条件があります。

比較する量、料金項目、会計をそろえる

家庭の請求を比べるなら、水道か下水道か、同じ使用期間か、メーターの条件や水量区分が同じかを見ます。地域の事業を比べるなら、料金収入だけでなく、一般会計等が負担する経費の範囲も確認します。家庭の請求と事業全体の収支は違う規模の問いです。

水道料金を考える際は、利用者の支払いやすさと、供給する事業の費用をどう賄うかが関わります。どちらを重視するかは判断を含みます。まず料金の計算と経費の負担の仕組みを確認すれば、使った量だけで値上がりや地域差を説明してしまうことを避けられます。

横浜市の水道料金を構成する二つの部分
  • 基本料金

    メーター口径ごとの料金。

  • 従量料金

    使用水量とその区分に応じる料金。

水道料金を構成する部分の比較です。下水道使用料は別に確認し、他の自治体ではその料金表を使います。

同じ水量でも、基本料金の条件が違う設定

架空の例

ある水道事業が、口径ごとの基本料金と、水量に応じた従量料金を採用しているとします。二つの利用者の水量を同じにしても、メーター口径が異なれば、基本料金の条件を別に確認します。水量だけをそろえても、請求額を比べる条件はそろいません。

この例は実際の口径や料金単価を置いていません。水道と下水道を合算した請求の場合には、その内訳も分けてから比較します。

持ち帰る見方

  • 基本料金と従量料金の条件を分ける。
  • 同じ水量でも、料金表のほかの条件を見る。
  • 事業収入と一般会計等が負担する経費を区別する。

次に広がる疑問

  • 自治体の一般会計は、どの収入で支えられる?
  • 設備への支出は、いつ長く役立つ?

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出典

  • 水道法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332AC0000000177_20250701_507AC0000000051

    確認日:2026-10-04

  • 地方公営企業法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC0000000292_20260924_506AC0000000065

    確認日:2026-10-04

  • 料金体系のしくみ(横浜市水道局)https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/suido-gesui/suido/ryokin/ryokinsikumi.html

    確認日:2026-10-04

本文の出典・補足

水を届ける設備と運営の費用を、料金へ反映する

水道料金は供給規程で定め、効率的な経営の下での適正な原価と健全な経営を確保する基準がある。地方公営企業法では料金の公正妥当も求める。

対象
水道法14条、地方公営企業法21条
条件
日本の水道料金、地方公営企業法は対象となる水道事業
例外・限界
適正原価に基づく規定を、全事業者の料金額が同じになることと同一視しない。
  • 水道法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332AC0000000177_20250701_507AC0000000051

  • 地方公営企業法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC0000000292_20260924_506AC0000000065

基本料金と、使用量に応じる料金を分ける

横浜市の水道料金はメーター口径に応じた基本料金と使用水量に応じた従量料金の合計で、使用量だけで全額が決まる仕組みではない。

対象
横浜市の料金体系のしくみ
条件
横浜市の現行掲載料金体系を具体例として使用
例外・限界
他の自治体の料金表へ一般化せず、水道料金と下水道使用料を混同しない。
  • 料金体系のしくみ(横浜市水道局)https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/suido-gesui/suido/ryokin/ryokinsikumi.html

料金収入と、一般会計が負担する経費を分ける

地方公営企業は原則として事業収入で経費を賄うが、性質上その収入で賄うのが適当でないもの等の政令所定経費は一般会計等が負担する。

対象
地方公営企業法17条の2
条件
地方公営企業法が適用される水道事業等
例外・限界
全経費が料金だけで賄われる、または全赤字が無条件に税で補填されるとはしない。
  • 地方公営企業法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC0000000292_20260924_506AC0000000065

比較する量、料金項目、会計をそろえる

水道料金は供給規程で定め、効率的な経営の下での適正な原価と健全な経営を確保する基準がある。地方公営企業法では料金の公正妥当も求める。

対象
水道法14条、地方公営企業法21条
条件
日本の水道料金、地方公営企業法は対象となる水道事業
例外・限界
適正原価に基づく規定を、全事業者の料金額が同じになることと同一視しない。
  • 水道法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332AC0000000177_20250701_507AC0000000051

  • 地方公営企業法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC0000000292_20260924_506AC0000000065

横浜市の水道料金はメーター口径に応じた基本料金と使用水量に応じた従量料金の合計で、使用量だけで全額が決まる仕組みではない。

対象
横浜市の料金体系のしくみ
条件
横浜市の現行掲載料金体系を具体例として使用
例外・限界
他の自治体の料金表へ一般化せず、水道料金と下水道使用料を混同しない。
  • 料金体系のしくみ(横浜市水道局)https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/suido-gesui/suido/ryokin/ryokinsikumi.html

地方公営企業は原則として事業収入で経費を賄うが、性質上その収入で賄うのが適当でないもの等の政令所定経費は一般会計等が負担する。

対象
地方公営企業法17条の2
条件
地方公営企業法が適用される水道事業等
例外・限界
全経費が料金だけで賄われる、または全赤字が無条件に税で補填されるとはしない。
  • 地方公営企業法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/327AC0000000292_20260924_506AC0000000065