数字と報道
小さなデータの分布を、元の数値を残して見られる?
小さな数値データなら、幹葉図を使うと、値の桁を並べながら分布を見渡せます。例えば23を幹2と葉3に分け、同じ十の位の値を一行に並べます。値を読む鍵と単位があれば、ヒストグラムのように区間人数へまとめる図より個々の値を残せます。
基本の用語
幹葉図の「幹」と「葉」は、数値を分けた部分の名前です。葉一つが一つの観測に当たり、同じ値が二回あれば葉も二つ書きます。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 同じデータでも、山が一つの図と二つの図になる?等幅階級の度数・相対度数と区間設定による見え方を説明する。
- 中央値が同じなら、低い方や高い方も同じ?分位点は値の順位による位置で、同値や計算法も関わる。
値を幹と葉に分ける
12、17、21、21、24という五つの待ち時間を並べるなら、十の位を幹、一の位を葉とします。幹1の横に葉2と7、幹2の横に葉1、1、4が並びます。「2|4は24分」という鍵を添えると、一行の数列から元の値と単位を読めます。
幹を小さい順に縦へ並べ、葉も小さい順に並べます。各行の葉の個数がその行の人数です。同じ21分が二回なら、幹2の葉1を二度残します。葉を一つにまとめてしまうと、その値が何人いたかという頻度の情報が失われます。
桁の分け方は一の位に限りません。9.3なら幹9、葉3とし、鍵を「9|3は9.3」と定めることもできます。同じ見た目の数字でも鍵が違えば値が違うので、図の本体だけで桁や小数点を推測しないことが重要です。
小さい集団を見渡す
幹葉図は小さなデータ集合を探索するときに適する図です。どの値のあたりに集まり、どこに隙間があり、離れた値があるかを読みつつ、個々の数値に戻れます。人数を区間へまとめる図と違い、表示精度の範囲で元の値を残す点が特徴です。
ただし葉を作る前に値を丸めたなら、丸め前の値までは復元できません。23.1と23.4をどちらも23にした図では、23が二つあることは分かっても元の小数は分かりません。幹葉図を使ったことだけで、原記録の全ての精度が保持されるとは考えません。
人数が多いと、一行の葉が長くなって読みづらくなります。何百もの値を一つずつ示す用途では、区間別の図や分位点の表など、必要な情報を要約する方法も選びます。見やすい図を選ぶことと、元の値を全部画面に詰め込むことは同じではありません。
図から元の値へ戻る
平均を調べたいときは、葉の数を数えるだけでなく、鍵に従って各葉を数値へ戻して合計します。中央値を調べたいなら、全ての葉を小さい順に数え、中央の位置の値を読みます。幹の平均や葉の平均を単独で計算するのではありません。
図は同じ値の集まりを見やすくしますが、誰の観測かという対応まで残すとは限りません。同じ人の前後を比較する研究では、二列をそれぞれ幹葉図にしても、どの二値が一人の組かは別の記録が必要です。値の分布と個人の対応という情報を区別します。
幹葉図を表へ写すときは、一行の文字数でなく葉の個数を数えます。たとえば「1 1 4」という行には三つの観測があります。図の空の行は、その範囲に該当値がないことを示せますが、無回答や未測定の人数とは別です。図が示すのは値の得られた観測なので、測定できなかった対象がいる場合はその人数を別に記録します。
五人の待ち時間を読み戻す(架空の例)
五人の待ち時間を12、17、21、21、24分とします。幹1は葉「2 7」、幹2は葉「1 1 4」です。鍵は「2|4は24分」です。葉は五つで、平均は95÷5=19分、中央値は21分になります。
幹2の葉1を一つ省くと、21分が一人少ない別のデータになってしまいます。例えばヒストグラムで10以上20未満が2人、20以上30未満が3人とまとめる場合、その区間の中の値は直接には読めなくなります。
持ち帰る見方
- 鍵と単位で桁を読み、葉の反復を人数として残す。
- 値の分布が残っても、個人の対応や丸め前の精度は別情報。
次に広がる疑問
- 元の値を区間人数へまとめると、何が省かれる?
順番に読んでいる方へ
出典
OpenStax Introductory Statistics 2e: Stem-and-Leaf Graphs (Stemplots), Line Graphs, and Bar Graphs(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/2-1-stem-and-leaf-graphs-stemplots-line-graphs-and-bar-graphs
確認日:2026-10-07
本文の出典・補足
値を幹と葉に分ける
幹葉図では観測値を幹と葉に分け、葉を対応する幹の横へ順に並べる。
- 対象
- 小規模な数値データの幹葉図。
- 条件
- 幹と葉が示す桁と単位を鍵で明示する。
- 例外・限界
- 同じ葉が重なるときも観測数だけ繰り返す。
OpenStax Introductory Statistics 2e: Stem-and-Leaf Graphs (Stemplots), Line Graphs, and Bar Graphs(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/2-1-stem-and-leaf-graphs-stemplots-line-graphs-and-bar-graphs
小さい集団を見渡す
幹葉図は小さなデータ集合に適する探索的な図である。
- 対象
- 個々の数値を桁に分けて表示できるデータ。
- 条件
- 記録精度に合う幹葉の定義を用いる。
- 例外・限界
- 桁を丸めた場合は元の精度まで復元できない。
OpenStax Introductory Statistics 2e: Stem-and-Leaf Graphs (Stemplots), Line Graphs, and Bar Graphs(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/2-1-stem-and-leaf-graphs-stemplots-line-graphs-and-bar-graphs