税と再分配
配偶者の収入が増えたら、税の控除は一度に全部なくなる?
配偶者の所得が配偶者控除の基準を超えても、一定範囲では配偶者特別控除を検討できます。控除額は夫婦双方の所得に応じて変わるため、一つの境目で全てなくなるとは限りません。給与の収入と税務上の所得、適用する年を分けて確かめます。
基本の用語
配偶者控除も配偶者特別控除も、税率を掛ける前の所得から引く所得控除です。健康保険の被扶養者資格とは別です。以下は日本の所得税の年税額について、対象年の表を読む説明です。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 税の扶養に入れば、健康保険の扶養にも入れる?健康保険の被扶養者の続柄・生計・収入条件は、税控除や自分の加入義務とどう違う?
- 所得税は年収全体に同じ税率を掛ける?年収、所得、課税所得を区別する。
配偶者控除が終わっても、特別控除を確認する
配偶者控除には配偶者の合計所得の要件があります。この要件を超えると、同じ配偶者控除は使えなくても、別の配偶者特別控除を受けられる場合があります。家族を支える税の調整が、同じ額のまま永久に続くとも、一度の増収で必ず全て消えるとも言えません。
国税庁の案内では、2025年分の配偶者の所得基準は58万円です。2026年分は62万円以下が配偶者控除の基準となり、62万円超133万円以下では他の要件と合わせて特別控除を検討します。収入ではなく合計所得の数字です。
62万円への改正は2026年12月1日施行で、2026年分から適用されます。年全体の税額を求める適用年と、制度が施行される日を分けます。施行前の源泉徴収や死亡・出国に伴う申告は別の扱いを確認し、年税額の表をそのまま当てはめません。
控除額は、夫婦双方の所得で変わる
特別控除は配偶者側の所得だけで決まりません。控除を受ける本人の合計所得が1,000万円以下であることも要件です。本人の所得が高い区分になると、同じ配偶者所得でも控除額が小さくなります。
また、民法上の配偶者で生計を一にしていることなどの条件があります。内縁関係や一定の事業専従者は対象になりません。夫婦が互いに配偶者特別控除を使うこともできません。家族という呼び方だけで、全要件を満たすと判断しないようにします。
給与だけの人でも、給与収入と合計所得は異なります。給与所得を求める段階の控除と、配偶者を理由に本人の所得を減らす段階を混ぜると、表の欄を取り違えます。本人と配偶者のどちらの数字かも確認します。
控除額と、家計に残る額は別
2026年分の改正後の表では、本人の合計所得900万円以下、配偶者の所得62万円超95万円以下の区分の特別控除は38万円です。配偶者の所得が基準をわずかに超えたという情報だけで、38万円が直ちにゼロになるわけではありません。
その後は配偶者所得の区分が上がるにつれ、控除額も段階的に変わります。ただし、控除38万円は税が38万円戻る意味ではありません。本人の所得を減らしてから税を計算するので、税負担の変化と控除額を分けます。
家計の手取りには、本人と配偶者それぞれの税や社会保険も関わります。この表だけで家計全体の最適な働き方は決まりません。まず何年分の、誰の所得に、どの控除を使う問いかをそろえると、単独の「年収の壁」という言葉に頼らず計算条件を整理できます。
配偶者所得70万円の家計を表に当てはめる
2026年分の年税額を改正後の条件で計算する架空の家計を考えます。本人の合計所得は500万円、配偶者の合計所得は70万円で、婚姻・生計等の要件も満たすとします。配偶者控除の62万円基準を超えても、特別控除の上記区分を検討できます。
この設定の所得控除は38万円ですが、現金38万円の給付ではありません。配偶者の所得が上がったことと、本人の控除が変わったことを別々に読む例です。税率や源泉徴収、住民税と保険料は置かず、家計の手取り額は計算していません。
持ち帰る見方
- 配偶者控除の基準を超えても、特別控除を確認する。
- 本人と配偶者の合計所得を別々に見る。
- 控除額、税額の変化、社会保険の資格を分ける。
次に広がる疑問
- 給与収入と所得の段階を読む
- 所得控除と税額控除を分ける
出典
No.1191 配偶者控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
確認日:2026-10-05
No.1195 配偶者特別控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm
確認日:2026-10-05
本文の出典・補足
配偶者控除が終わっても、特別控除を確認する
2026年分の配偶者控除の配偶者合計所得要件は62万円以下で、超えて133万円以下なら他要件の下で配偶者特別控除を検討できる。62万円への改正は2026年12月1日施行、2026年分適用である。
- 対象
- 日本。国税庁の2026年4月1日現在法令等と表示された掲載本文を2026-10-05取得。2026年分の配偶者控除、施行日前の適用は別確認
- 条件
- 2025年分は58万円。年税額を適用年の資料で計算。
- 例外・限界
- 施行前の源泉徴収や死亡出国に伴う申告へ新要件を自動適用しない。
No.1191 配偶者控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
No.1195 配偶者特別控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm
控除額は、夫婦双方の所得で変わる
配偶者特別控除額は本人と配偶者の合計所得で段階的に変わり、本人所得1,000万円以下が要件である。
- 対象
- 日本。国税庁の2026年4月1日現在法令等と表示された掲載本文を2026-10-05取得。2026年分の年税額(62万円要件は2026-12-01施行)
- 条件
- 民法上の配偶者で生計同一、事業専従者等の条件あり。
- 例外・限界
- 収入と合計所得を混同せず、内縁や夫婦の相互控除は不可。
No.1195 配偶者特別控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm
控除額と、家計に残る額は別
配偶者控除・特別控除は所得控除であり、本人の所得条件と配偶者の年齢等で額が異なる。2026年分の特別控除は本人900万円以下・配偶者62万円超95万円以下で38万円である。
- 対象
- 日本。国税庁の2026年4月1日現在法令等と表示された掲載本文を2026-10-05取得。2026年分の配偶者控除、施行日前の適用は別確認
- 条件
- 上記改正の施行日と適用年、他要件を満たす年税額。
- 例外・限界
- 所得控除額を税額の返還額と同じにせず、健康保険資格をこの表で判断しない。
No.1191 配偶者控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
No.1195 配偶者特別控除(国税庁)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm