お金と金融

毎月の返済額が同じなら、借金も同じ速さで減る?

同じ速さとは限りません。返済額には元金と利息が含まれます。合計を一定にする元利均等と、元金を一定にする元金均等では、残高の減り方と初めの負担が違います。年率だけでなく、返済ごとの内訳と最後までの支払を比べます。

基本の用語

元金は借りたお金のうち返済が残っている部分です。利息は、その残高と金利、期間に対応する費用です。ここでは金利を固定し、同じ借入額を同じ返済回数で返す二方式を比較します。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

同じ額にするのは、返済額か元金か

元利均等返済は、一回の返済に含む元金と利息を足した額を一定にします。同じ額を払い続けるので、予定を立てやすい一方、その中で借金を減らす元金部分は一定ではありません。利息がどれだけ含まれるかで、元金返済の額も変わります。

元金均等返済は、一回に返す元金部分を一定にします。そこに残高に応じた利息を加えるので、合計の返済額は初めに大きく、返済が進むと小さくなります。同じという言葉が何を指すかが、二方式の違いです。

住宅金融支援機構の比較は固定金利の例です。変動金利で金利が見直される場合には、支払や内訳の変化を契約条件に沿って再確認します。「元利均等」という名前だけで、あらゆる契約の返済額が永久に変わらないと決めることはできません。

返済額の中身は、残高に合わせて変わる

同じ固定金利でも、返済が進むと利息を計算する元金残高が小さくなります。元利均等では利息部分が減り、そのぶん一定の返済額のうち元金部分が増えます。当初は利息が多く、借金の残高が思ったほど速く減らない理由です。

元金均等では、毎回同じ元金を返すので、残高は一定の額ずつ減ります。残高が減るにつれて利息も減り、合計返済額が下がります。毎回の合計額の変化と、借金残高の減少を別々に見ると、この仕組みをたどれます。

返済に使った合計額を、そのまま借金が減った額にしてはいけません。利息の支払は借入の費用であり、元金を減らす支払と役割が違います。返済予定表で「返済額」「元金」「利息」「返済後残高」の各欄を並べると、同じ支払額でも中身が変わることを確認できます。

初めの負担と、最後までの負担を比べる

同じ借入額、固定の正の金利、期間、返済頻度をそろえると、元金均等では残高が早く減るため、総利息と総返済額は元利均等より小さくなります。ただし、返済開始時の合計額は大きくなります。総額が少ない方式なら、毎月の負担もいつでも小さいという関係ではありません。

比べる際は、初めの返済額だけを小さく見せる比較も、最後までの総額だけを見る比較も不十分です。初期の収入で払えるかと、長く支払う利息がどのくらいかは、別の条件です。返済方式が違うだけでなく、借入期間も違えば、比較結果の理由が混ざります。

手数料、金利の見直し、繰上返済があれば、最終的な総額は変わります。ここではそれらを省いて方式の働きを比べています。現実の返済計画を見るときも、同じ条件をそろえてから、どこが違うために支払額が違うかを確かめることが先です。

架空の例二回返済の初回を比べる
  • 元金均等

    6万円を払い、元金残高は5万円へ

  • 元利均等

    約5万7,619円を払い、元金残高は約5万2,381円へ

10万円を二回で返済、期間ごとの固定金利10%、費用なし。実際のローン金利や返済条件ではない。

10万円を二回に分けて返す

架空の例

一回の期間ごとの固定金利を10%とし、10万円を二回で返します。費用と端数処理を省きます。元金均等なら、一回目は元金5万円+利息1万円=6万円、二回目は元金5万円+利息5,000円=5万5,000円です。合計11万5,000円になります。

元利均等で毎回の合計を同じにすると、約5万7,619円を二回払い、総額は約11万5,238円です。一回目の元金部分は約4万7,619円なので、元金均等より残高の減りが遅くなります。期間ごと10%は仕組みを見るための仮定で、現在の年率や住宅ローン条件ではありません。

持ち帰る見方

  • 毎回一定にするのが合計額か元金額かで、返済は変わる。
  • 払った合計額と、借金が減った元金額は違う。
  • 初期の負担と総支払を、同条件で合わせて比べる。

次に広がる疑問

  • 銀行へ元本を返すときの帳簿を読む
  • 返済の義務と担保・保証を分ける

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出典

  • 元利均等返済・元金均等返済(住宅金融支援機構(フラット35))https://www.flat35.com/loan/lineup/kinto/index.html

    確認日:2026-10-04

本文の出典・補足

同じ額にするのは、返済額か元金か

元利均等は元金と利息の合計返済額を一定にし、元金均等は毎回返す元金額を一定にする。

対象
固定金利の住宅ローン返済方式
条件
同じ借入額・期間・正金利・頻度で比較
例外・限界
変動金利の見直しや繰上返済を含めない
  • 元利均等返済・元金均等返済(住宅金融支援機構(フラット35))https://www.flat35.com/loan/lineup/kinto/index.html

返済額の中身は、残高に合わせて変わる

利息は返済前残高にかかるため、元利均等では当初の元金返済が少なく、残高減少に伴い元金返済部分が増える。

対象
元利均等返済の利息と元金
条件
固定金利と一定返済周期、費用なしの単純例
例外・限界
手数料・日割り・端数処理等で実際の額は違い得る
  • 元利均等返済・元金均等返済(住宅金融支援機構(フラット35))https://www.flat35.com/loan/lineup/kinto/index.html

初めの負担と、最後までの負担を比べる

同条件なら元金均等は当初返済が大きい一方、残高の減りが早く総返済額は元利均等より少なくなる。

対象
同条件の二方式の比較
条件
借入額・期間・固定正金利・回数をそろえる
例外・限界
当初負担を負えるかと総支払の大小は別、変動金利や追加費用では再比較が必要
  • 元利均等返済・元金均等返済(住宅金融支援機構(フラット35))https://www.flat35.com/loan/lineup/kinto/index.html