政治の仕組み
役所の記録に自分の事実が間違っていたら、訂正を求められる?
行政機関等が持つ自分の情報に事実の誤りがある場合、法定の条件で訂正を請求できます。個人情報保護法の訂正請求は、原則として開示を受けた本人情報を対象に、開示後90日以内に行います。誤りの訂正と、違法な利用を止める請求は理由が異なります。
基本の用語
ここでの保有個人情報は、行政機関等の職員が職務で作成・取得し、組織で用いる文書等に記録された本人の情報です。民間会社の保有個人データと手続を一律に扱いません。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 個人情報を渡したら、会社は自由に使える?請求先の事業者と対象の保有個人データを確かめる。
- 行政が持つ情報は全部公開される?行政文書の対象と保有する機関を確かめる。
まず本人情報と開示の対象を確かめる
まず、どの機関がどの記録を持つかを確かめます。本人は自己を本人とする保有個人情報の開示を請求できます。誰でも行政文書を求める情報公開と、自分に関する情報を本人として求める制度は、入口が異なります。情報公開の決定だけで、そのまま本人の訂正請求の対象になるとは限りません。
個人情報保護法の訂正請求は、開示決定などにより開示を受けた自己の保有個人情報が、事実ではないと思う場合に行います。他の法令に特別な訂正手続があるときは、そちらを確かめます。これは、窓口で通常の記載修正を申し出ることまで禁ずる説明ではありません。ここでは法律上の正式な請求の条件を見ています。
訂正の理由を整理するには、現在の記載、本人が正しいと考える記載、食い違いを示す資料を並べます。どの事実がどう誤っているかが分かれば、記録全体を消してほしいという希望より、法の訂正の対象を特定しやすくなります。訂正に必要な範囲と、別の記載への不満も分けます。
何をどう直すかを具体的にする
訂正には、記載の変更だけでなく追加や削除も含まれます。開示を受けた日から90日以内に、対象情報を特定する事項、訂正を求める趣旨と理由などを書面で示し、本人又は代理人であることを確認します。何の記録のどの事実を、どう直したいかを具体的にすることが大切です。
理由があると行政機関の長等が認める場合、利用目的の達成に必要な範囲で訂正しなければなりません。誤った生年月日と、自分に不利な評価は、同じ意味の事実誤りではありません。評価の基になった出来事に誤りがあるなら、その事実が何と食い違うかを整理します。不満のある評価を全て消せる制度とは読みません。
訂正と利用停止は理由が違う
記載が誤っている場合と、正しい情報を違法に保有・利用している場合も分けます。法に違反する保有や取得、利用、提供等があると思う場合には、利用停止・消去・提供停止を求める規定があります。こちらも対象となる開示を受けた本人情報について、開示から90日以内の法定請求です。
理由があれば、適正な取扱いを確保するために必要な限度で停止する義務があります。ただし、事務や事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれなどの例外があります。記録の誤りを直したいのか、どの利用を止めたいのかを分けると、必要な理由と資料を対応させられます。
開示された情報が複数ある場合、いつどの情報の開示を受けたかを記録しておくことも必要です。法定の90日はその開示と結び付く期間であり、行政が最初に情報を作成した日から数える制度ではありません。受け取った文書と日付をそろえ、特別な手続があるかも含めて確認します。
誤った相談日と別目的の利用(架空の例)
相談記録に、本人が相談した日付を一か月違えて記載していたとします。本人は、どの記録のどの日付が、手元の資料とどう食い違うかを明示して訂正の理由を整理します。
一方、日付は正しいが別の目的に使われたという問題は、日付の訂正では解決しません。その利用の根拠を確かめ、法違反に当たる理由があるかを利用停止の条件と照合します。
持ち帰る見方
- 法定の訂正請求は対象情報と開示後の期限を確認する。
- 事実の誤り、評価への不満、違法な利用を分ける。
次に広がる疑問
- 個人情報を渡したら、会社は自由に使える?
- 行政が持つ情報は全部公開される?
- 役所に出した個人情報は、別の行政目的にも使われる?
出典
個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/415AC0000000057
確認日:2026-10-05
本文の出典・補足
まず本人情報と開示の対象を確かめる
本人は行政機関等の保有個人情報の開示を請求できる。法の訂正請求は開示決定等により開示を受けた自己の保有個人情報で、内容が事実でないと思う場合が対象となる。
- 対象
- 個人情報の保護に関する法律対象施行版 415AC0000000057_20261001_507AC0000000070
- 条件
- 行政機関等に関する個人情報保護法第5章。
- 例外・限界
- 特別の訂正手続を他法が定める場合はそちらを確認する。通常の窓口修正を禁ずる趣旨ではない。
個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/415AC0000000057
何をどう直すかを具体的にする
訂正は追加・削除を含み、開示を受けた日から90日以内に書面で趣旨・理由等を示し本人等を確認する。理由があれば利用目的に必要な範囲で訂正する義務がある。
- 対象
- 個人情報の保護に関する法律対象施行版 415AC0000000057_20261001_507AC0000000070
- 条件
- 90–92条の法定請求。
- 例外・限界
- 評価への不満だけを事実誤りと同一にせず、対象事実を示す。
個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/415AC0000000057
訂正と利用停止は理由が違う
法に違反する保有・取得・取扱い・利用・提供には、開示後90日以内の利用停止等請求があり、理由があれば適正な取扱いに必要な限度で停止する。
- 対象
- 個人情報の保護に関する法律対象施行版 415AC0000000057_20261001_507AC0000000070
- 条件
- 98–100条。
- 例外・限界
- 事務・事業の適正な遂行に著しい支障が生じるおそれ等の例外がある。気に入らない記録を無条件消去できない。
個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/415AC0000000057