数字と報道

10分以内に終わった人の割合を、分布の表からどう読む?

値の小さい順に人数を足し、その人数を全人数で割れば、境目までの割合を読めます。これが累積相対度数です。「10分以内」と「10分未満」では境界の含め方が違うので、表の区間と知りたい境目が一致するかを先に確かめます。

基本の用語

度数は各値や区間に入る人数、相対度数はその人数を全人数で割った割合です。累積では、同じ分母のまま小さい側から足します。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

境目までの人数を足す

待ち時間を0以上5未満、5以上10未満、10以上15未満に分けた表を考えます。10分未満の人数は最初の二つの区間を足せば求まります。各区間の人数と、そこまでの累積人数を別の列にすると、一つの区間の多さと、境目までの多さを混同しません。

累積相対度数は、その行と、それより前の全ての行の相対度数を合計します。全員の分母が同じなら、人数を先に合計して全人数で割る方法と同じです。対象人数が行によって変わる別々の調査の割合を、同じ累積表として足すことはできません。

「10分以内」は10分の人を含みますが、「10分未満」は含みません。0以上5未満という区間と5以上10未満という区間なら、後者の終わりまでの累積値は10分未満です。数字10があるというだけで、「以内」に読み替えないようにします。

最後の割合と丸めを読む

全員がどこかの区間へ一度ずつ入る表では、最後の累積人数は全人数、最後の累積割合は1、つまり100%です。一部だけの集計や不明回答を除いた集計なら、何人を分母としたのかを確認します。最後の値が100%でも、母集団の全員を測ったという意味ではありません。

表示した割合を丸めると、足した結果が99.9%や100.1%になることがあります。可能なら割合の表示を再び足すより、元の人数を使って計算します。小さな丸め差と、人数の抜けや重複は違う問題なので、差がある理由を表の人数と注記から調べます。

上側の割合は、全体から下側を引いて読むこともできます。10分未満の人が70%なら、10分以上は30%です。下側が「以下」なら反対側は「超」となります。同じ境目でも等号をどちらへ含めるかで、差し引いた側の説明が変わります。

区間の中は表だけでは決まらない

5以上10未満の区間に20人いる表だけでは、8分未満が何人かは分かりません。全員が6分のことも、全員が9分のことも、この区間別人数とは矛盾しないためです。8分という境目で割合が必要なら、個別の値か、もっと細かく区切った表が必要です。

また同じ一日の利用者の待ち時間を集計した累積表は、時刻が進むにつれ利用者が増える推移の表とは別です。前者は値の小さい順、後者は時間順で並べます。「累積」という言葉だけで順番を決めず、横軸や行が待ち時間なのか日付なのかを読んでください。

表の一つの区間の割合が10%なら、その区間だけに入る人の割合です。累積値が70%なら、それ以前の区間を含めた人の割合です。例えば二つの境界までの累積人数が8人と14人なら、間の区間は14−8=6人です。区間割合を読む足算と、累積値どうしの引算を区別すると、同じ人数を重ねて足す誤りを避けられます。

10分の人をどちらに入れるか(架空の例)

20人の待ち時間が5分未満8人、5以上10分未満6人、10分ちょうど2人、10分超4人だったとします。10分未満は14人で70%、10分以内は16人で80%です。

どちらも同じ20人を分母にしています。20人から10分未満の14人を引くと、10分以上の6人、30%となります。10分以内の16人を引けば、10分超の4人、20%です。

持ち帰る見方

  • 累積割合は、同じ対象の小さい側から人数を足して読む。
  • 境界が区間内なら、累積表だけで詳しい割合を作らない。

次に広がる疑問

  • 集計した区間から平均を求めるとき、どんな近似が入る?

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出典

  • OpenStax Introductory Statistics 2e: Frequency, Frequency Tables, and Levels of Measurement(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/1-3-frequency-frequency-tables-and-levels-of-measurement

    確認日:2026-10-07

本文の出典・補足

境目までの人数を足す

累積相対度数は、その行までの相対度数を順に合計したもの。

対象
同じ対象と分母を使い、値の小さい順に並べた度数表。
条件
重複なく全体を区分し、境界の含め方を明示する。
例外・限界
階級内のしきい値では詳細な人数を復元できない。
  • OpenStax Introductory Statistics 2e: Frequency, Frequency Tables, and Levels of Measurement(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/1-3-frequency-frequency-tables-and-levels-of-measurement

最後の割合と丸めを読む

全体を漏れなく集計した累積相対度数は最後に1となるが、表示の丸めで少しずれることがある。

対象
同じ集団の度数から計算した割合。
条件
丸め前の人数と分母を確認する。
例外・限界
人数の欠落や重複を丸めだけで説明しない。
  • OpenStax Introductory Statistics 2e: Frequency, Frequency Tables, and Levels of Measurement(Barbara Illowsky / Susan Dean(著者原教材、OpenStax))https://openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/1-3-frequency-frequency-tables-and-levels-of-measurement