政治の仕組み

候補者が定員以下なら、投票せずに当選が決まる?

地方議会議員などの選挙で候補者数が定員以下の場合や、市町村長などの候補者が1人の場合、投票を行わない制度があります。それでも選挙長による当選人の決定と資格の確認は残ります。「競争がない」と「選挙の手続がない」を分けます。

基本の用語

定員はその選挙で選ぶ人数です。候補者の届出人数、投票を行うかの判断、当選人の決定は、それぞれ別に確認する対象です。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

候補者数が投票を行うかに関わる

公職選挙法100条4項では、地方議会議員や参院選挙区の届出候補者総数が、選ぶ議員数を超えないときは投票を行わないと定めます。自治体の長の選挙でも、届出候補者が1人であるとき、又は1人となったときには投票を行いません。

ここで数えるのは、立候補に関心を示した人や報道上の予定者ではなく、法定の届出に係る候補者です。「立候補を表明した人が少ない」という段階から、そのまま無投票が決まったとは読みません。選管の告示で何が確定したかを確認します。

国政の比例代表や衆院小選挙区にも規定がありますが、全てがこの地方議会の式と同じではありません。衆院比例には名簿登載者数や届出政党数による条件もあるので、地方選挙の説明を選挙名を変えるだけで使い回さないようにします。

投票省略の告示と当選決定は別

投票を行わないことになれば、選挙長は投票管理者への通知、告示、選管への報告を行います。地方議会議員・長などの対象選挙では、選挙期日から5日以内に選挙会を開き、候補者を当選人と定めます。無投票の告示と当選人決定の記録は役割が違います。

投票を省くことは、候補者同士の得票を比べる段階がないという意味です。候補者が住民全員から賛成票を得たという意味ではありません。実際に数えた支持票がない場面を、得票率100%と表現すると、測っていない支持の広がりを数字にしてしまいます。

被選挙権は確認される

無投票の場合にも、候補者の被選挙権の有無は選挙立会人の意見を聴き、選挙長が決定します。候補者数が少ないことだけで、当選できる法定資格の確認が不要になる仕組みではありません。候補者の存在と、当選人としての決定を区別します。

定員に届かない人数しか当選人がいない場合には、再選挙の規定も確認します。地方議会の種類や不足人数、別の選挙と同時に行う場合などで条件が異なります。「人数が少ないから、翌日必ず追加投票」と日程まで一律に決めることはできません。

結果を読む際は、選挙の種類、定員、届出候補者数、投票省略の告示、当選人の決定を並べます。この順序なら、無投票という制度上の結果と、なぜ候補者が少なかったのかという別の調査・評価の問いを混同せずに済みます。

候補者数の確認から当選人の決定へ
  1. 届出候補者数

    選挙の種類と定員に照らす

  2. 投票省略の告示

    投票を行わない旨を正式に示す

  3. 選挙会の決定

    被選挙権を確認し、当選人を定める

地方議会・自治体の長などを説明する流れです。国政比例には別の条件があります。

定員と候補者数を比べる(架空の例)

定員6人の市議会選挙に、法定の届出候補者が5人だけいるとします。候補者数は定員以下なので、投票を行わない規定を確認する場面です。

ただし「5人いる」という情報だけで、資格確認も当選人決定も終わったとはしません。定員不足への次の対応は再選挙の別条件を読み、候補者の支持率を仮定しないようにします。

持ち帰る見方

  • 地方議会議員や参院選挙区の候補者総数が選ぶ議員数以下のとき、又は自治体の長の候補者が1人のとき、投票は行わない。
  • 無投票の場合でも候補者の被選挙権は選挙立会人の意見を聴き選挙長が決定する。当選人不足の場合には再選挙の別条件がある。

次に広がる疑問

  • 選挙の一票は、どのように政治へ届く?
  • 小選挙区と比例代表で結果はどう変わる?
  • 議員に欠員が出たら、必ず補欠選挙をする?

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出典

  • 公職選挙法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/325AC1000000100

    確認日:2026-10-07

本文の出典・補足

候補者数が投票を行うかに関わる

地方議会議員や参院選挙区の候補者総数が選ぶ議員数以下のとき、又は自治体の長の候補者が1人のとき、投票は行わない。

対象
日本の参議院選挙区・地方選挙で投票を行わない場合。2026年10月7日現在。
条件
公選法100条4項の届出候補者数。
例外・限界
国政比例・衆院小選挙区には別の規定がある。
  • 公職選挙法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/325AC1000000100

投票省略の告示と当選決定は別

選挙長は投票を行わない旨を告示し、地方議会議員・長等の対象選挙では選挙期日から5日以内に選挙会を開き候補者を当選人と定める。

対象
日本の地方選挙等の無投票時の当選人決定。2026年10月7日現在。
条件
100条5・6項。
例外・限界
衆院比例の同時選挙の場合等は別の時期と順位規則。
  • 公職選挙法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/325AC1000000100

被選挙権は確認される

無投票の場合でも候補者の被選挙権は選挙立会人の意見を聴き選挙長が決定する。当選人不足の場合には再選挙の別条件がある。

対象
日本の無投票時の被選挙権の確認と当選人不足。2026年10月7日現在。
条件
100条9項・110条1項。
例外・限界
候補者数が少ないだけで法定資格の確認が不要になるわけではない。
  • 公職選挙法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/325AC1000000100