国際関係

安保理の理事国でなければ、紛争の討議に参加できない?

理事国でない国も、条件を満たせば安保理の討議に参加できます。特別な利害がある加盟国と、審議中の紛争の当事国では根拠が異なり、非加盟国の当事者も対象です。ただし、これらは投票権なしの参加で、理事国として議決する地位とは違います。

基本の用語

安保理の会議に参加すること、理事国であること、票を持つことは別です。憲章第31・32条の参加を、理事国の採決や国連加盟の手続から分けて読みます。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

加盟国の利害が特に関わる問題を読む

第31条は、安保理の理事国でない国連加盟国について、付託された問題がその国の利害に特に影響すると安保理が認める場合、その問題の討議へ投票権なしで参加できると定めます。加盟国であることと、利害への影響の認定を合わせます。

ここでは、その国自身が関心を持ったとの説明だけでなく、理事会がどの影響を認めたかが条件です。隣国だから、あるいは経済関係があるからという理由だけで、当該会議の参加条件が確定したとはいえません。

対象は安保理へ付託された問題の討議です。会議で意見を伝えられる立場と、その決定の票数へ自国の一票を加えられる立場を分けます。参加国が増えたという情報を、採択に必要な賛成票の分母が同じように増えたことへ移しません。

紛争当事国への招請は別の条項

第32条は、安保理が審議している紛争の当事者である、理事国でない加盟国を扱います。その国は当該紛争の討議へ投票権なしで参加するよう招かれなければなりません。第31条の特別な利害影響の認定とは別の条件です。

関連する国と、審議中の紛争の当事者である国を同じ言葉でまとめると、二つの根拠が見えなくなります。参加についての資料では、問題又は紛争の内容、参加国の立場、どの条文による参加かを確かめます。

招かれて参加することを、紛争当事国が安保理の理事国へ選ばれたことと読み替えません。第32条の参加も投票権なしです。その国の主張が会議で示されたことと、安保理がその主張を決定として採用したことも別の段階になります。

国連に入っていない国も対象となる

同じ第32条は、国連に加盟していない国が審議中の紛争の当事者である場合も対象にします。その国を投票権なしの討議へ招き、安保理が参加のために公正と認める条件を定めます。国連に入っていないから一切話せないという説明ではありません。

ただし、この参加を国連への加盟の承認と取り違えないことが必要です。加盟の手続とは別に、当該紛争の討議でその国をどう参加させるかという条項です。招請や発言の存在だけで加盟の地位が変わったとはしません。

会議のニュースを読む欄は、理事国か、国連加盟国か、当該紛争の当事者か、参加の条件と根拠、投票権の有無へ分けます。参加の意味を具体化すれば、発言できなかったという情報と、投票できなかったという情報の違いも説明できます。

第31条と第32条のいずれでも、理事国の採決規則へそのまま票を足す制度ではありません。討議に誰が加わるかと、決定に誰の票が数えられるかを別の名簿で読むことが、理事国以外の参加を理解する鍵です。

理事国でない国の参加根拠を読む
  • 第31条の加盟国

    利害への特別な影響を安保理が認定

  • 第32条の紛争当事者

    理事国でない加盟国を討議へ招く

  • 第32条の非加盟国

    当事者を招き、参加条件を安保理が定める

いずれも投票なしの討議参加。理事国への選出や加盟の承認とは別。

二つの参加根拠を比べる架空の例

国連加盟国Aは安保理の理事国ではなく、ある問題がその利害へ特に影響すると安保理が認めたと仮定します。Aの参加は第31条の条件として読みます。

別に非加盟国Bが安保理の審議中の紛争の当事者なら、第32条の招請と参加条件を読みます。どちらも投票なしの討議参加で、AやBの発言を理事国の賛成票へ加える例ではありません。

持ち帰る見方

  • 理事国の地位、加盟の地位、当事者や利害の条件、投票なし参加を分けます。

次に広がる疑問

  • 理事国の投票条件を読む
  • 討議参加と加盟の承認を比べる
  • 別の国連機関での協議参加へ進む

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出典

  • 国連憲章テキスト(日本語)(国際連合広報センター)https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/

    確認日:2026-10-04

本文の出典・補足

加盟国の利害が特に関わる問題を読む

安保理理事国でない加盟国は、付託された問題がその利害へ特に影響すると理事会が認める場合、その問題の討議へ投票なしで参加できる。

対象
国連憲章第31・32条
条件
安保理理事国ではない国の付託問題・審議中紛争への参加
例外・限界
投票権なしの討議参加。第31条は理事会による特別な利害影響の認定、第32条は紛争当事国、非加盟国の参加条件は安保理が定める。
  • 国連憲章テキスト(日本語)(国際連合広報センター)https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/

紛争当事国への招請は別の条項

理事国でない加盟国が安保理の審議中の紛争の当事者である場合、紛争討議へ投票なしで参加するよう招かなければならない。

対象
国連憲章第31・32条
条件
安保理理事国ではない国の付託問題・審議中紛争への参加
例外・限界
投票権なしの討議参加。第31条は理事会による特別な利害影響の認定、第32条は紛争当事国、非加盟国の参加条件は安保理が定める。
  • 国連憲章テキスト(日本語)(国際連合広報センター)https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/

国連に入っていない国も対象となる

国連非加盟国が審議中紛争の当事者である場合も投票なし参加へ招かれ、安保理がその国の参加のため公正と認める条件を定める。

対象
国連憲章第31・32条
条件
安保理理事国ではない国の付託問題・審議中紛争への参加
例外・限界
投票権なしの討議参加。第31条は理事会による特別な利害影響の認定、第32条は紛争当事国、非加盟国の参加条件は安保理が定める。
  • 国連憲章テキスト(日本語)(国際連合広報センター)https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/