財政と暮らし
公営住宅は、誰でも同じ家賃で入れる?
公営住宅は、住宅に困窮する低額所得者へ低廉な家賃で住まいを提供する制度です。入居には収入などの要件があり、応募者が戸数を超えれば選考があります。家賃も全員同じではなく、収入と住宅の立地・規模・経過年数等を踏まえて毎年度算定します。
基本の用語
ここでいう公営住宅は、公営住宅法に基づく住宅です。自治体等が関わる住宅を全て同じ制度とせず、「入居の資格」「募集と選考」「家賃」をそれぞれ確認します。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 生活保護は年金や保険とどう違う?生活保護は最低生活の不足を補う制度。
公営住宅は、所得と住まいの困りごとを対象にする
公営住宅法は、国と地方公共団体が協力して、住宅に困窮する低額所得者へ低廉な家賃で住宅を賃貸する目的を定めています。希望する人なら誰でも同じ条件で使う賃貸住宅という仕組みではありません。住まいの困りごとと所得の条件を組み合わせた制度です。
入居には、条例等に基づく収入の要件と、現に住宅に困窮していることなどの要件があります。全国共通の一つの年収だけを見て判断するのではなく、募集する自治体の基準を確認します。法律には災害や住宅事業に伴う移転等についての資格の特例もあります。
収入の要件と住宅に困っている事情は、入居資格を判断する条件です。公営住宅の目的に当てはまりそうだという判断だけでは、募集の条件や入居先が決まったことにはなりません。資格と実際の利用を分けて確かめます。
応募の資格があっても、戸数に応じた選考がある
入居者の募集は原則として公募です。法律には、災害や移転などの場合に公募によらず入居させる例外もあります。平時の募集と、特定の事由による措置を一つの手順として扱わないようにします。
資格のある応募者が戸数を超えた場合は、住宅困窮の実情を考慮して、条例に従い公正な方法で選考します。どの自治体でも抽選だけで決めるとは限りません。希望者の人数と用意できる戸数が違うため、資格がある全員の希望住戸が直ちに確定するわけではありません。
家賃は、収入と住宅の条件を合わせて計算する
公営住宅の家賃は、毎年度、収入の申告に基づき、立地、規模、経過年数等も踏まえて算定します。近傍の同種住宅の家賃以下の範囲とされます。同じ団地でも、入居者の収入等が異なれば、家賃を一律と考えることはできません。
収入の申告に応じない場合の家賃や、障害等で申告が困難な人について情報を確認する規定もあります。また、疾病等の事情による家賃の減免等の規定があります。収入で計算する基本の仕組みと、こうした個別事情への扱いを分けて確認します。
同じ住宅でも、資格・選考・家賃は別々に確認する
募集情報を読むときは、まず入居資格と対象住戸を見て、応募が多い場合の選考方法を確認し、家賃を算定する条件へ進みます。「対象者である」から「必ず入れる」「誰でも同じ家賃」と続けて結論を出さないことが大切です。
生活費の不足を補う制度と、住宅そのものを提供する制度は、支援の形が異なります。公営住宅では戸数と入居条件、住戸の条件による家賃も関わります。家賃が低廉であるという目的だけでなく、誰に、どの住宅を、どの条件で提供するのかを見ると制度の役割が分かります。
- 入居資格
収入と、住宅に困窮しているか等の条件。
- 入居者の選考
応募者が戸数を超えた場合の公正な選考。
- 毎年度の家賃
収入と立地・規模・経過年数等による算定。
入居資格、選考、家賃はそれぞれ別の確認です。資格を満たしても、入居先と家賃が一度に決まるわけではありません。
同じ団地へ申し込む二つの世帯
架空の例
二つの世帯が同じ団地へ応募し、どちらも入居資格を満たしているとします。募集戸数より応募者が多ければ、資格の確認に加えて選考があります。資格を満たしたことだけで、二世帯とも同じ時期に入居するとは決まりません。
入居が決まっても、収入や住戸の条件が異なれば、家賃の計算も別に確認します。この例は自治体の選考順位や家賃額を置かず、資格、利用の決定、料金を分けて考えるための設定です。
持ち帰る見方
- 所得と住宅困窮等の入居要件がある。
- 応募資格と、戸数に応じた選考を区別する。
- 毎年度の収入と住宅条件による家賃を確認する。
次に広がる疑問
- 生活保護は、住まいの費用をどう支える?
- 税と給付を合わせると、所得の差はどう変わる?
順番に読んでいる方へ
出典
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
確認日:2026-10-04
本文の出典・補足
公営住宅は、所得と住まいの困りごとを対象にする
公営住宅は住宅に困窮する低額所得者へ低廉な家賃で提供する目的の制度で、入居には条例等に基づく収入要件と住宅困窮の要件がある。
- 対象
- 公営住宅法1・23条
- 条件
- 公営住宅法に基づく公営住宅
- 例外・限界
- 法24条の災害・事業による移転等の特例あり。自治体条例の基準を全国一律の金額にしない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
応募の資格があっても、戸数に応じた選考がある
入居者は原則公募し、資格のある応募者が戸数を超える場合は住宅困窮の実情を考慮して条例に従い公正に選考する。
- 対象
- 公営住宅法22・25条
- 条件
- 公募と応募超過時の選考
- 例外・限界
- 災害等では公募によらない入居の法定例外があり、全自治体で抽選だけを用いるとはしない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
家賃は、収入と住宅の条件を合わせて計算する
公営住宅の毎年度の家賃は入居者の収入と立地・規模・経過年数等を踏まえて算定され、近傍同種住宅の家賃以下の範囲とされる。
- 対象
- 公営住宅法16条
- 条件
- 収入申告に基づく家賃算定
- 例外・限界
- 申告に応じない場合、申告困難者の情報確認、疾病等の家賃減免に法定規定あり。入居者全員が同じ家賃ではない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
同じ住宅でも、資格・選考・家賃は別々に確認する
公営住宅は住宅に困窮する低額所得者へ低廉な家賃で提供する目的の制度で、入居には条例等に基づく収入要件と住宅困窮の要件がある。
- 対象
- 公営住宅法1・23条
- 条件
- 公営住宅法に基づく公営住宅
- 例外・限界
- 法24条の災害・事業による移転等の特例あり。自治体条例の基準を全国一律の金額にしない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
入居者は原則公募し、資格のある応募者が戸数を超える場合は住宅困窮の実情を考慮して条例に従い公正に選考する。
- 対象
- 公営住宅法22・25条
- 条件
- 公募と応募超過時の選考
- 例外・限界
- 災害等では公募によらない入居の法定例外があり、全自治体で抽選だけを用いるとはしない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007
公営住宅の毎年度の家賃は入居者の収入と立地・規模・経過年数等を踏まえて算定され、近傍同種住宅の家賃以下の範囲とされる。
- 対象
- 公営住宅法16条
- 条件
- 収入申告に基づく家賃算定
- 例外・限界
- 申告に応じない場合、申告困難者の情報確認、疾病等の家賃減免に法定規定あり。入居者全員が同じ家賃ではない。
公営住宅法(現行施行版)(e-Gov法令検索/デジタル庁)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000193_20220401_504AC0000000007