政治の仕組み
市長が議会を開かないと、議員は会議を始められない?
議会は原則として市長などの長が招集しますが、議長や一定数の議員は臨時会を求められます。長が法定期限内に招集しない場合には、議長が招集する道があります。議員が好きな日に集まることと、法律に沿って議会を開くことは別です。
基本の用語
招集は会議を開くために呼び集める手続です。ここでは定例会・臨時会を置く通常の会期制度を扱い、会議を公開するかや、何人で議決するかは別に確認します。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 市議会は、いつでも公開で開かれる?普通地方公共団体の議会の会議は公開し、議長又は3人以上の議員の発議と出席議員の3分の2以上の議決で秘密会を開ける。
議長や一定数の議員が招集を求める
地方自治法101条では、地方議会は長が招集するのが原則です。ただし議会側にも、会議に付議すべき事件を示し、臨時会の招集を請求する仕組みがあります。「開いてほしい」という一般の要望と、法に定められた請求を分けます。
議長は、議会運営委員会の議決を経て請求できます。議員による請求は、議員の定数の4分の1以上の者が行います。分母は当日集まった人数ではなく定数です。誰からの請求かによって、議会側が先に満たす条件が違います。
請求では、何を会議で扱うかを示します。招集を求める人数を満たしたことだけで、その議案への賛成や可決が決まるわけではありません。会議を開く入口と、開いた会議で結論を決める段階を分けて記録します。
長が招集しなければ議長の権限がある
法定の請求があったとき、長は請求の日から20日以内に臨時会を招集しなければなりません。長が応じないときの道は、元の請求者が議長か議員かで異なります。請求日と、招集したかどうかをまずそろえます。
議長の請求後20日以内に長が招集しなかった場合、議長は臨時会を招集できます。議員からの請求を長が同じ期間放置した場合には、請求した議員の申出に基づいて、議長が招集しなければなりません。前者の「できる」と後者の「しなければならない」を同じにしません。
議員からの申出を受けた議長の期限は、市・都道府県では申出から10日以内、町村では6日以内です。元の長への請求から数える20日と、議長への申出から数える期限は起算点が違います。一つの日付へまとめると進行を読み違えます。
臨時会で扱う事件と告示を確認する
定例会は毎年、条例で定めた回数招集します。臨時会は必要な場合に、その事件に限って招集するものです。臨時会の付議事件はあらかじめ告示する仕組みなので、招集の通知と、扱う議題を合わせて読みます。
長の不招集を受けて議長が招集する場合には、請求時に示された事件を議長があらかじめ告示します。一方、臨時会の開会中に緊急を要する事件があれば、直ちに会議へ付議できる規定もあります。事前の事件だけで例外なく固定されるわけではありません。
招集の告示は原則、市・都道府県では開会日の7日前、町村では3日前までですが、緊急の場合は例外です。災害等で開会日を変更する場合の告示もあります。「議長が会議を開いた」という記事では、請求、期限、告示の経過をたどると根拠が見えます。
- 長へ請求
定数の4分の1以上・付議事件を示す
- 20日内の招集
長が招集したかを確認
- 議長への申出
長が招集しなければ請求者が申し出る
申出後の議長の期限は、市・都道府県と町村で異なります。
架空の市議会への臨時会請求
定数24人の市議会で、6人の議員が具体的な議題を示し、長へ臨時会の招集を請求したとします。6人は定数の4分の1です。出席していた議員が12人だから3人でよい、とは計算しません。
長が請求から20日以内に招集せず、請求者が議長へ申出をしたなら、議長の招集義務と申出から10日以内という期限を確認します。6人が議題を支持していることから、開いた会議でもその議案が可決されるとは決まりません。
持ち帰る見方
- 請求者の条件と長の20日期限を分ける。
- 議長への申出の日と付議事件の告示を確かめる。
次に広がる疑問
- 市長と市議会が対立すると、誰が決める?
- 市議会で賛否が同数になったら、議案は否決?
順番に読んでいる方へ
出典
地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067
確認日:2026-10-07
本文の出典・補足
議長や一定数の議員が招集を求める
議会は長が招集するが、議長は議会運営委員会の議決を経て、又は定数の4分の1以上の議員が、付議事件を示して臨時会の招集を請求できる。
- 対象
- 日本の臨時会の招集請求と議長招集の条件。2026年10月7日現在。
- 条件
- 地方自治法101条1〜3項。
- 例外・限界
- 議員一人の要望が法定人数による請求になるわけではない。
地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067
長が招集しなければ議長の権限がある
長は請求から20日以内に臨時会を招集する。議長からの請求を放置した場合は議長が招集でき、議員からの請求を放置した場合は請求者の申出を受けた議長が市・都道府県は10日以内、町村は6日以内に招集する。
- 対象
- 日本の臨時会の招集請求と議長招集の条件。2026年10月7日現在。
- 条件
- 101条4〜6項。
- 例外・限界
- 議長請求後の任意の招集権と議員請求後の申出による招集義務は異なる。
地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067
臨時会で扱う事件と告示を確認する
定例会は毎年条例で定める回数招集し、臨時会は必要な事件に限り招集する。付議事件はあらかじめ告示し、緊急事件は開会中に追加できる。
- 対象
- 日本の臨時会の招集請求と議長招集の条件。2026年10月7日現在。
- 条件
- 102条。101条7・8項は招集告示と開会日変更。
- 例外・限界
- 通年会期制度など別の定めがある議会へ通常会期の説明を一律に移さない。
地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067