政治の仕組み

市長が入院したら、副市長が新しい市長になる?

市長が職務を行えない事故があるときや、市長が欠けたときは、副市長などが職務を代理します。代理を始めたことと、新しい市長に就任したことは別です。副市長が複数いる場合や、副市長も不在の場合には、法律が定めた順序を確認します。

基本の用語

市長と議会は別の機関です。ここでは地方自治法が定める、普通地方公共団体の長の職務代理を扱います。首相の臨時代理とは、担当者の指定方法が異なります。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

事故や欠員の間は副市長が代理する

地方自治法152条は、長に事故があるとき又は長が欠けたとき、副知事又は副市町村長がその職務を代理すると定めます。市長の場合は副市長です。ここでいう事故は職務を行えない状態に関わる言葉であり、交通事故だけを指すと考えないようにします。

入院したという情報だけで、どの時点から職務代理が始まったかまでは決まりません。市が示した職務代理の通知などで、理由、開始時点、職務を行う人を確かめます。病名の詳しさよりも、行政の職務を誰が担うとされたかが制度を読む鍵になります。

代理の根拠は、市長の職務を継続して行うための規定です。副市長が市長の職務を行うようになっても、その人が新市長に選ばれたという結論にはなりません。事故による一時的な不在と、市長の職の欠員も分けて読みます。

副市長が複数なら順位を確かめる

副市長が二人以上いるときは、市長があらかじめ定めた順序によります。一方が有名だから、又は担当する予算が大きいから自動的に代理になるわけではありません。まず、事前に定められた順位の有無を確認します。

事前の定めがない場合には、席次の上下によります。席次が明らかでなければ年齢、年齢も同じならくじで順序を定めます。法律が順に置いた基準なので、年齢の条件だけを抜き出して「最年長が必ず代理」と説明することはできません。

副市長が複数いることは、複数の市長が同時に別々の決定をすることを意味しません。人名の一覧と職務代理の順位を別々に見れば、担当する分野の分担と、長の職務を代理する順序を混同せずに済みます。

副市長も不在なら職員が担う

副市長にも事故や欠員がある場合や、副市長を置いていない市で市長が不在となる場合には、長が指定した補助機関の職員が職務を代理します。副市長がいなければ行政を継続する道が一切なくなる、という制度ではありません。

その指定された代理者もいない場合には、補助機関の職員のうち、市の規則で定めた上席職員が代理します。副市長の順位についての基準と、最後に職員へ移る場合の規則は同じ資料とは限りません。市の指定と規則をそれぞれ確かめます。

代理者の氏名を知るだけでなく、どの段階の規定で選ばれたかを対応させます。長本人、副市長、指定職員の状況を並べると、通常の役職と今担当している職務が違う場合にも、根拠をたどれます。

代理者を確かめる順序
  1. 副市長

    事故・欠員時に代理。複数なら指定順位等を確認

  2. 指定職員

    副市長も不在等なら長が指定した職員

  3. 上席職員

    指定された代理者がなければ規則による

下の段階へ進む条件を確認し、人名だけで飛ばさないようにします。

架空の市長入院と二人の副市長

ある市で市長が入院し、二人の副市長がいるとします。市の通知に「職務代理者は副市長A」とあり、市長が以前に定めた順位もAが先だったなら、代理の人選はその指定に対応しています。副市長Bの方が年上だとしても、先に年齢を使う場面ではありません。

後にAも職務を行えなくなったと報じられたら、同じ人が代理を続けていると決めつけず、次の職務代理の記録を確かめます。この例から新市長の就任は読み取れません。職務を今行う人と、長の職を持つ人を別の欄へ置きます。

持ち帰る見方

  • 職務代理の開始と新市長の就任を分ける。
  • 複数の副市長の順位と、職員が代理する根拠を順に確かめる。

次に広がる疑問

  • 首相が職務をできないとき、代理の大臣が新しい首相になる?
  • 国の役所と市役所の公務員は、同じ人事制度?

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出典

  • 地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067

    確認日:2026-10-07

本文の出典・補足

事故や欠員の間は副市長が代理する

地方公共団体の長に事故がある又は長が欠けたとき、副知事又は副市町村長が職務を代理する。

対象
日本の長の職務代理の順位と臨時の担当。2026年10月7日現在。
条件
地方自治法152条1項。
例外・限界
職務代理の規定であり、新しい長への就任を定める規定ではない。
  • 地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067

副市長が複数なら順位を確かめる

副知事・副市町村長が複数の場合、長があらかじめ定めた順序により、定めがなければ席次、席次不明なら年齢、同年齢ならくじで順位を定める。

対象
日本の長の職務代理の順位と臨時の担当。2026年10月7日現在。
条件
152条1項後段。
例外・限界
複数の副市長が同時に別々の長として決定する制度ではない。
  • 地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067

副市長も不在なら職員が担う

副知事・副市町村長にも事故や欠員がある又は置いていない場合、長が指定した補助機関の職員が代理し、それもいなければ規則で定めた上席職員が代理する。

対象
日本の長の職務代理の順位と臨時の担当。2026年10月7日現在。
条件
152条2・3項。
例外・限界
代行者を知名度や年齢だけで一律に選ぶわけではない。
  • 地方自治法(e-Gov法令検索(日本))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/322AC0000000067