お金と金融

市場金利が上がると、保険の解約返戻金も増える?

市場価格調整付きの保険では、一般に契約時より解約時の市場金利が上がると、解約返戻金を減らす方向に働きます。金利が上がるほど受取額も増えると考えることはできません。積立金の表示と、調整後に実際に受け取る返戻金を分けて見ます。

基本の用語

解約返戻金は、契約を途中で終えるときに受け取るお金です。払込保険料の合計とは別です。市場価格調整は、さらに市場金利に応じた調整を加える、一部の契約にある仕組みです。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

市場価格調整は、一部の契約に付く

市場価格調整は、MVAとも呼ばれ、解約返戻金等を受け取る際に、市場金利に応じた運用資産の価格変動を返戻金へ反映します。文化センターは、個人年金、終身、養老保険などの一部で使われると説明しています。

保険という名前だけで、市場金利の影響がないとは決まりません。一方、すべての生命保険に市場価格調整があるわけでもありません。まず、自分の契約にMVAの記載があるかと、どの受取場面へ適用されるかを確認します。

比較するなら、同じ保険金額や同じ払込期間だけでなく、途中解約の額を決める仕組みもそろえます。MVA付き契約と、別の仕組みで返戻金を定める契約を、将来の受取額が同じように動くものとして並べると、違いを見落とします。

市場金利の上昇で、返戻金は減る方向

一般的な説明では、解約時の市場金利が契約時より上昇した場合、解約返戻金は減少します。逆に市場金利が低下すると、増加する方向です。金利上昇が、すでに契約した保険の途中解約にとって受取増になるとは限りません。

金利を見る際は、いつの金利といつの金利を比べるかが必要です。「今の金利が高い」という情報だけでは、契約時から上がったのか下がったのかは分かりません。契約時点と解約時点を同じ表へ置くことで、説明の方向を追えます。

ただし、この方向の説明だけから、自分の返戻金が何円動くかまでは計算できません。商品ごとに定める計算を確認する必要があります。一般的な動く向きと、契約に応じた具体的な金額を別の段階で読むと、金利の見出しだけによる推定を避けられます。

積立金と、実際に受け取る額は違う

文化センターは、市場金利の変動で解約返戻金が払込保険料の総額を下回り、損失が生じるおそれを説明しています。保険料を積み立ててきたという事実だけで、途中解約の元本が保証されるとはいえません。

掲載された個人年金の例では、年金受取開始前の解約時に、積立金へ市場価格調整を行った金額が実際の解約返戻金になります。積立金の額を見つけても、その欄をそのまま銀行へ入る額として扱わないことが大切です。

問い合わせでは、払込総額、現時点の積立金、調整を反映した解約返戻金を分けて尋ねます。解約する日によって見込額が変わる仕組みを含むため、案内がどの時点の計算かもそろえます。受取額が下がる理由を確認することと、契約を続けるか解約するかの判断は別です。必要なお金の時期や残る保障も合わせて考えます。

MVAによる金利と返戻金の方向
  • 市場金利が上昇

    契約時より解約時の金利が上がると、返戻金を減らす方向。

  • 市場金利が低下

    契約時より解約時の金利が下がると、返戻金を増やす方向。

MVA付き契約の一般的な方向です。具体的な受取額は、商品所定の計算で確認します。

架空の例:積立金100万円を、そのまま受け取るとは限らない

AさんのMVA付き個人年金では、受取開始前の積立金が100万円と表示されています。途中解約を考えた時点で、市場金利は契約時より上昇した設定です。市場価格調整は返戻金を減らす方向に働きます。

Aさんは100万円がそのまま戻ると思っていましたが、確認すべき額は調整を反映した解約返戻金です。この例では個別商品の計算率を置いていないため、受取額そのものは求めません。金利の方向と、計算後の金額を分けて確認します。

持ち帰る見方

  • MVAが付くか、どの受取に適用されるかを確かめる。
  • 契約時と解約時の市場金利を対応させる。
  • 積立金、払込総額、調整後の返戻金を別々に見る。

次に広がる疑問

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出典

  • 市場価格調整(MVA)を利用した生命保険とは?|生命保険に関するQ&A|生命保険Q&A|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター(公益財団法人生命保険文化センター)https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/134.html

    確認日:2026-10-07

本文の出典・補足

市場価格調整は、一部の契約に付く

個人年金・終身・養老保険の一部で、解約返戻金等に市場金利に応じた運用資産価格変動を反映するMVAを使う。

対象
日本の生命保険の機関掲載による一般的取扱い。 MVA付き生命保険。
条件
MVA付き生命保険。
例外・限界
全生命保険の解約返戻金へ広げない。
  • 市場価格調整(MVA)を利用した生命保険とは?|生命保険に関するQ&A|生命保険Q&A|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター(公益財団法人生命保険文化センター)https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/134.html

市場金利の上昇で、返戻金は減る方向

解約時市場金利が契約時より上昇すると返戻金は減少し、低下すると増加する仕組み。

対象
日本の生命保険の機関掲載による一般的取扱い。 JILI掲載のMVAの方向。
条件
JILI掲載のMVAの方向。
例外・限界
商品個別の調整率は推定しない。
  • 市場価格調整(MVA)を利用した生命保険とは?|生命保険に関するQ&A|生命保険Q&A|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター(公益財団法人生命保険文化センター)https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/134.html

積立金と、実際に受け取る額は違う

市場金利により返戻金が払込総額を下回り得る。掲載個人年金例では受取開始前の解約時積立金にMVAを行う。

対象
日本の生命保険の機関掲載による一般的取扱い。 掲載の個人年金例、受取開始前。
条件
掲載の個人年金例、受取開始前。
例外・限界
積立金の表示をそのまま受取額としない。
  • 市場価格調整(MVA)を利用した生命保険とは?|生命保険に関するQ&A|生命保険Q&A|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター(公益財団法人生命保険文化センター)https://www.jili.or.jp/knows_learns/q_a/life_insurance/134.html