財政と暮らし
介護のために家を改修すれば、後から保険で払ってもらえる?
工事を先に済ませれば、後から必ず介護保険で支払ってもらえるわけではありません。対象となる改修かを市町村へ工事前に確認し、完成後にも書類を提出します。工事費の限度と給付額、本人が所有しない住宅の承諾も確認が必要です。
基本の用語
ここでは、自宅で暮らす要介護・要支援の人の住宅改修費を扱います。介護の認定を受ける手続きと、特定の工事について支給を受ける手続きは別です。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 介護保険は誰でも同じサービスを使える?加入と給付の条件は別に確認する。
対象となる改修と、自宅の手入れを分ける
対象には、手すりの取付け、段差の解消、滑りにくく移動しやすい床や通路の材料への変更、扉や便器の取替えなどがあります。本人が居宅で生活するために必要な改修で、市町村が支給の必要を認めることが条件です。家を修繕する費用なら、何でも同じ給付へ入るという仕組みではありません。
対象の改修に付帯して必要となる工事もあります。ただし、増築や見栄えの変更まで一律に対象とは決まりません。見積書では、介護のために必要な改修箇所と、ほかの工事を対応させて考えます。
工事前の確認と、工事後の支給申請がある
ケアマネジャー等へ相談し、必要な理由書と工事の見積り、完成予定の状態を示す書類などを用意します。原則として施工前に市町村へ提出し、保険給付として適当な改修か確認を受けます。工事の契約や支払を終えたことだけで、支給の条件を満たすわけではありません。
完成後には、実際の費用、領収証、完成状態等の書類を提出します。やむを得ない事情がある場合には、改修内容等の申請書と、改修を必要と認める理由を記した書類を完成後に提出できる特則がありますが、自由に事後申請を選べるという意味ではありません。着工前に相談する順序が基本になります。
借りている住宅では、所有者の承諾も要る
本人が住宅の所有者でなければ、所有者が改修を承諾したことを確認できる書類を、原則として施工前の書類へ添えます。賃貸住宅だけでなく、家族等が所有する住宅も、この条件を確かめます。市町村の給付の判断だけで、所有者の承諾まで済んだとはいえません。
相談では、誰が住宅を所有し、どこをどのように改修するかを明らかにします。介護保険の必要性を確認する書類と、住宅所有者が工事を認める書類は、異なる確認を担います。
20万円は工事費の基準で、受け取る額ではない
支給限度基準額は原則20万円で、要介護・要支援の区分にかかわらず定額です。その範囲の対象費用について原則9割を給付します。一定以上の所得がある第1号被保険者は、所定の条件で8割又は7割になります。20万円は全員が受け取る現金の額ではなく、給付対象となる工事費の基準です。
基準内なら複数回の申請もできます。要介護状態が所定の3段階上昇した場合や転居時の再設定、自治体条例による上乗せもあります。以前の利用額、対象外の工事、適用される給付割合を分けて確認します。
- 相談して書類を準備
必要な理由、工事内容と見積り。本人の所有でなければ承諾も確認。
- 施工前に市町村へ提出
保険給付として適当な改修か、事前の確認を受ける。
- 完成後に書類を提出
領収証や完成状態等を示し、市町村が支給を判断する。
工事前と後で、確かめる内容が異なります。やむを得ない事情には指定書類の事後提出の特則があります。
工事費12万円と、給付される額を分ける
架空の例
対象費用12万円の改修で、利用できる基準額が十分残り、9割給付の条件を満たすと置きます。この設定では給付部分は10万8,000円、対象費用の本人負担は1万2,000円です。工事前後の手続きも満たすという前提を置いています。
同じ工事代金でも、対象外の工事が含まれる場合や、残る基準額、給付割合が違う場合は同じ計算にはなりません。
持ち帰る見方
- 対象工事、着工前の確認、所有者の承諾をつなげる。
- 工事費の基準額と、給付割合を掛けた支給額を分ける。
次に広がる疑問
- 介護保険の年齢条件、認定、利用するサービスを読む
- 住宅改修の限度と、サービス利用・自己負担の上限を分ける
- 公営住宅の入居条件と家賃の決まり方を読む
出典
介護保険法(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/409AC0000000123_20261001_507AC0000000087
確認日:2026-10-05
福祉用具・住宅改修(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html
確認日:2026-10-05
介護保険法施行規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100036_20260801_508M60000100105
確認日:2026-10-05
介護保険における住宅改修(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001016043.pdf
確認日:2026-10-05
本文の出典・補足
対象となる改修と、自宅の手入れを分ける
住宅改修費は、要介護又は要支援の人が居宅で生活するため必要と市町村が認める、手すりの取付けや段差解消等の対象改修を支える。介護のためと呼ぶだけでどんな工事も対象にはならない。
- 対象
- 2026年10月5日時点。日本の介護保険における居宅要介護・居宅要支援被保険者の住宅改修費。
- 条件
- 居宅で暮らす要介護・要支援の被保険者について、市町村が改修費の支給を必要と認める場合が対象となる。
- 例外・限界
- 増築や見栄えの変更が一律に対象になるわけではない。対象種類の改修に付帯して必要な工事も範囲に含まれる。
介護保険法(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/409AC0000000123_20261001_507AC0000000087
福祉用具・住宅改修(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html
工事前の確認と、工事後の支給申請がある
原則として工事前に内容・見積り・必要な理由・完成予定の状態を市町村へ提出し、工事後に費用・領収証・完成状態の書類を提出する。先に工事を済ませれば通常どおり必ず支給されるという手続ではない。
- 対象
- 2026年10月5日時点。日本の介護保険における居宅要介護・居宅要支援被保険者の住宅改修費。
- 条件
- ケアマネジャー等へ相談して理由書を準備し、市町村が事前に改修の適否、事後に費用と工事の対応を確認する。
- 例外・限界
- やむを得ない事情がある場合は、改修内容等の申請書と必要な理由を記載した書類を完成後に提出できる。自由に事後申請を選べるという意味ではない。
介護保険法施行規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100036_20260801_508M60000100105
介護保険における住宅改修(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001016043.pdf
借りている住宅では、所有者の承諾も要る
改修する住宅の所有者が本人でない場合は、住宅所有者が改修を承諾したことを確認できる書類を、原則施工前の申請書類に添付する。
- 対象
- 2026年10月5日時点。日本の介護保険における居宅要介護・居宅要支援被保険者の住宅改修費。
- 条件
- 賃貸に限らず、要介護・要支援の本人が改修する住宅の所有者でない場合に承諾書類が必要となる。
- 例外・限界
- 市町村が改修費の支給を認めることと、住宅所有者が工事を承諾することは別の確認となる。
介護保険法施行規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100036_20260801_508M60000100105
20万円は工事費の基準で、受け取る額ではない
住宅改修の支給限度基準額は原則20万円で、要介護/要支援区分にかかわらず定額。基準内の対象費用に対する給付は原則9割、一定以上所得者は8割又は7割なので、20万円が全員へそのまま渡されるわけではない。
- 対象
- 2026年10月5日時点。日本の介護保険における居宅要介護・居宅要支援被保険者の住宅改修費。
- 条件
- 基準内で複数回の申請ができる。要介護状態が所定の3段階上昇した場合や転居した場合は基準を再設定できる。所得に応じた給付割合の変更には第1号被保険者の条件がある。
- 例外・限界
- 自治体が条例で国の基準を超える額を定めることもできる。対象外や基準を超える工事費は、給付対象となる部分と分けて考える。
介護保険法(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/409AC0000000123_20261001_507AC0000000087
介護保険における住宅改修(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001016043.pdf