政治の仕組み
連帯して借りたら、全員が同じ額だけ返す?
連帯債務では、債権者から一人に全額を請求されることがあります。仲間との「半分ずつ」という内部の負担割合と、債権者に対する責任は別です。
基本の用語
複数人が負う借金には、各人の分だけを払う関係と、全額の請求にも応じる連帯債務があります。保証人は別の人の債務を保証しますが、連帯債務者は自分も主な債務を負います。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 契約は紙に署名しないと成立しない?申込みと承諾、法令の特則を確かめる。
外への責任は全額にも及ぶ
連帯債務では、複数の債務者の一人へ、債権者が借金の全部又は一部を請求できます。債権者は同時に又は順に全員へ請求することもできます。これは、法令又は当事者の意思表示によって連帯の関係が成立している場合の規定で、複数人の名前があるだけで必ず連帯になるわけではありません。
借りた人どうしで「半分ずつ負担しよう」と定めていても、その内部の割合と、債権者へ連帯して負う責任は別です。連帯債務が残っている場面では、自分の内部負担分を払ったという説明だけで、債権者からの請求が全てなくなるとは考えません。
保証人は他の人が負う債務の履行を保証する人ですが、連帯債務者は自分自身も債務者です。名前が似た連帯保証と同じ役割にはしません。契約上、誰が借りた人なのか、連帯がどう定められているか、債権者への残額はいくらかを先に確かめます。
内部の負担は別に定める
一人が自分の財産で支払い、ほかの人も債務を免れる結果を得たとき、その人は、他の連帯債務者へ負担部分に応じた額を求められます。これが求償です。債権者への支払いと、共同で借りた人の間で最終的な負担を整える請求は、相手も目的も違います。
求償は、支払った人が自分の負担部分を超えるまで全額を立て替えた場合だけに限定されません。共同で免れた額と、そのために支出した財産の額、各人の負担部分を基に考えます。支出が共同で免れた額を超える場合には、その免れた額が上限になります。
求償には、支払い等の日以後の法定利息や避けられなかった費用なども含まれ得ます。本文の例では、元の借金だけを半分にする計算へ簡略化します。例で50万円となることと、どの実際の取引でも利息や費用を含めて同額になることは別です。
返済と通知は一緒に確かめる
返済するときには、他の連帯債務者への通知も重要です。別の債務者に、債権者へ主張できる反論があったのに、知らせずに支払うと、後の求償に制約が生じる場合があります。支払い前に共同の免責を得ることを知らせる問題と、支払った後にその結果を知らせる問題を分けます。
支払ったことを知らせなかったため、別の人が事情を知らずに再び支払う場合にも規定があります。債権者とのやり取りだけでなく、共同で借りた人の間の連絡も確かめる必要があるのです。元の請求へ対応したことだけで、内部の精算まで完了したとはいえません。
また、他の債務者に返せる資力がない場合には、その部分の分担を定める規定があります。求償する権利があることは、その相手から必ず現金を回収できる保証ではありません。請求額の計算、通知の条件、回収できる見通しを分けて考えます。
債権者への100万円と、二人の負担
架空の例
AさんとBさんが100万円の連帯債務を負い、内部では半分ずつ負担すると合意しています。債権者はAさんへ100万円全部を請求できます。Aさんが全額を支払い、二人ともその債務を免れたなら、内部の負担を整えるため、AさんがBさんへ50万円を求償する関係になります。
同じ設定でAさんがまず20万円を支払い、共同で20万円を免れた場合にも、自己の負担分50万円を超えていないという理由だけで求償がなくなるわけではありません。負担が半分ずつなら、その20万円に対するBさん側の負担10万円を考えます。利息・費用や通知の問題を省く計算であり、相手から実際に回収できるかは別です。
持ち帰る見方
- 債権者への連帯責任と、債務者どうしの負担割合を分ける。
- 一人の支払いで共同の免責を得た額に応じ、求償を考える。
- 通知の条件と、求償額を実際に回収できるかも確かめる。
次に広がる疑問
- 自分が債務者となる連帯債務と、他人の債務の保証を比べる
- 連帯の定めがある契約と、その合意内容の記録を読む
- 求償する権利と、強制執行で実際に回収することを分ける
順番に読んでいる方へ
出典
民法(法令API本文)(デジタル庁(e-Gov法令検索))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/129AC0000000089
確認日:2026-10-04
本文の出典・補足
外への責任は全額にも及ぶ
数人が法令または意思表示で連帯債務を負うとき、債権者は一人または全員へ全部または一部の履行を請求できる。
- 対象
- 日本の民法(2026年6月24日施行の改正を反映した本則)。過去の行為では経過措置により適用される規定が異なる場合がある。
- 条件
- 可分の債務で法令・契約上連帯が成立。
- 例外・限界
- 単に複数人で借りたことだけで連帯と決まらない。
民法(法令API本文)(デジタル庁(e-Gov法令検索))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/129AC0000000089
内部の負担は別に定める
一人が自己の財産で共同の免責を得たとき、他の連帯債務者へ各自の負担部分に応じて求償できる。自分の負担を超えた返済だけに限定されない。
- 対象
- 日本の民法(2026年6月24日施行の改正を反映した本則)。過去の行為では経過措置により適用される規定が異なる場合がある。
- 条件
- 他の人も債務を免れる支払をした場合。
- 例外・限界
- 求償の計算に法定利息・不可避の費用等が含まれ得る。
民法(法令API本文)(デジタル庁(e-Gov法令検索))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/129AC0000000089
返済と通知は一緒に確かめる
求償では他の債務者への事前・事後の通知を怠った場合の制約や、償還できない者がいる場合の分担規定がある。
- 対象
- 日本の民法(2026年6月24日施行の改正を反映した本則)。過去の行為では経過措置により適用される規定が異なる場合がある。
- 条件
- 債権者への弁済と共同債務者間の通知を区別。
- 例外・限界
- 他の債務者の無資力は全額回収の保証にならない。
民法(法令API本文)(デジタル庁(e-Gov法令検索))https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/129AC0000000089