財政と暮らし
紹介状なしで大きな病院へ行くと、いつも追加料金が掛かる?
紹介状なしの受診でも、いつも同じ追加料金が掛かるわけではありません。徴収義務のある病院の区分と、初診・再診の条件があります。救急など徴収できない場合と、病院が料金を求めないことができる場合を分けて確認します。
基本の用語
ここでいう特別料金は、選定療養として保険診療の通常の自己負担とは別に扱う費用です。病院の診療報酬点数そのものや、全ての自費診療の価格とは違う問いです。
もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。
- 病院の保険診療の値段は、病院ごとに自由に決められる?保険診療の算定費用と患者・保険者の支払を分ける。
病院の大きさだけで、追加料金を決めない
徴収義務の対象には、一般病床を持つ特定機能病院と、一般病床200床以上の地域医療支援病院・紹介受診重点医療機関があります。「大きな病院」という印象や総病床数だけで、対象かを判断することはできません。特定機能病院へ、他の二つの区分の200床条件を一律に付けることもしません。
義務対象でなければ必ず徴収禁止というわけでもありません。厚生労働省が掲載する2024年3月の通知には、その他の一般病床200床以上の病院が初診の特別料金を徴収できる枠もあります。受診する病院の区分と料金の案内を確認します。
徴収できない場合と、求めないことができる場合は違う
2024年3月の通知は、救急患者や一定の公費負担医療の対象者等について、特別料金を徴収してはならないと示しています。一方、院内の別の診療科から紹介された人や、特定健診・がん検診等で精密検査の指示を受けた人等には、料金を求めないことができるという扱いがあります。禁止と裁量による免除は違います。
公費の支援がある人なら全員自動的に免除ともいえません。例えば自治体の児童医療助成の対象者全員を、特定の障害・疾病等に着目した公費医療の対象と同じには扱いません。単なる予約や急を要しない時間外受診を、直接受診が特に必要な例外へ無条件に入れることもできません。
再診は、初診と同じ理由で追加になるわけではない
2024年3月の通知が示す再診の扱いでは、病状が安定している患者に適切な他の医療機関への文書による紹介を申し出たのに、元の病院を再び受診する等の条件を確認します。紹介状を持たず通っているという一点だけで、初診と同じ理由の追加料金と判断しません。
他院への紹介申出には情報提供が伴い、その申出当日については特別料金を徴収しない扱いです。再診にも救急等の徴収禁止や、正当な理由がある場合の裁量による免除があります。どの受診日のどの条件についての料金かを確かめます。
保険の自己負担と、特別料金を分けて確かめる
特別料金と、保険対象の診療に係る通常の自己負担は別の費用です。医療機関は内容と費用を事前に説明し、同意を得て、院内等へ掲示します。原則としてウェブ掲載も必要です。通常の負担割合だけを知っても、支払総額は決まりません。
受診前には、病院の区分、紹介状、初診か再診か、該当する免除条件、費用の案内を対応させます。救急患者への徴収禁止は、紹介状を先に取りに行くよう促す話ではありません。追加料金の確認と、必要な救急受診を混同しないことが大切です。
同じ紹介状なしでも、理由を分ける
架空の例
対象病院への初診で、Aさんは紹介状を持たず通常の受診を希望し、Bさんは救急患者として受診する設定を考えます。「紹介状がない」という共通点だけで、二人へ同じ特別料金が掛かるとは判断できません。
別のCさんが健診で精密検査を指示された場合も、徴収禁止と病院が求めないことのできる扱いを分けて確認します。特別料金を求められない場合でも、検査の費用全体が無料になるわけではなく、通常の診療に係る負担は別に確かめます。
持ち帰る見方
- 病院の法定区分と、初診・再診の条件を確かめる。
- 徴収禁止と裁量免除、保険の負担と特別料金を分ける。
次に広がる疑問
- 保険診療の費用と患者の窓口負担を読む
- 地域の医療提供体制と役割分担を考える
- 健診後の検査の保険対象と、追加料金を分ける
出典
保険医療機関及び保険医療養担当規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332M50000100015_20260601_508M60000100021
確認日:2026-10-05
療担規則等掲示事項及び保険外併用療養費の実施上の留意事項について(令和6年3月27日保医発0327第10号)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001499456.pdf
確認日:2026-10-05
保険外併用療養制度について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index_00007.html
確認日:2026-10-05
本文の出典・補足
病院の大きさだけで、追加料金を決めない
紹介状なし初診の特別料金は選定療養の一つ。徴収義務があるのは特定機能病院、一般病床200床以上の地域医療支援病院、同200床以上の紹介受診重点医療機関等の法定対象で、単に大きいと感じる病院の全てが同じ対象ではない。
- 対象
- 日本の紹介なし初診・逆紹介後の再診の特別料金。病院区分・説明等は2026年10月5日時点の療担規則、徴収禁止・裁量免除・再診の細則は厚生労働省が掲載する2024年3月27日通知の該当箇所。
- 条件
- 徴収義務の対象は療担規則5条3項で定める病院である。特定機能病院は一般病床を有するものが対象となり、200床未満の除外は地域医療支援病院と紹介受診重点医療機関に適用される。
- 例外・限界
- 一般病床200床以上のその他の病院にも、初診の特別料金を徴収できる枠がある。義務対象以外であれば常に徴収禁止という意味ではない。
保険医療機関及び保険医療養担当規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332M50000100015_20260601_508M60000100021
療担規則等掲示事項及び保険外併用療養費の実施上の留意事項について(令和6年3月27日保医発0327第10号)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001499456.pdf
保険外併用療養制度について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index_00007.html
徴収できない場合と、求めないことができる場合は違う
厚生労働省が掲載する2024年3月27日通知では救急患者や一定の公費負担医療対象者等から特別料金を徴収してはならない。一方、院内紹介や特定健診・がん検診後の精密検査指示等には、料金を求めないことができるという別の扱いがある。
- 対象
- 日本の紹介なし初診・逆紹介後の再診の特別料金。病院区分・説明等は2026年10月5日時点の療担規則、徴収禁止・裁量免除・再診の細則は厚生労働省が掲載する2024年3月27日通知の該当箇所。
- 条件
- 救急患者等の徴収禁止と、院内紹介や健診後の精密検査指示等で料金を求めないことができる場合は扱いが異なる。
- 例外・限界
- 自治体の児童医療助成の対象者全員が自動免除になるわけではない。地方単独の公費医療は特定の障害・疾病等に着目した場合が対象となる。単なる予約や急を要しない時間外の受診は、直接受診が特に必要とされる例外へ無条件に含まれない。
療担規則等掲示事項及び保険外併用療養費の実施上の留意事項について(令和6年3月27日保医発0327第10号)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001499456.pdf
保険医療機関及び保険医療養担当規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332M50000100015_20260601_508M60000100021
再診は、初診と同じ理由で追加になるわけではない
再診の特別料金は、病院が適切な他院へ文書による紹介を申し出たのに患者が元の病院を再び受診する等の条件で扱う。紹介状がないまま通院しているという一点だけでは初診と再診を同じに判断できない。
- 対象
- 日本の紹介なし初診・逆紹介後の再診の特別料金。病院区分・説明等は2026年10月5日時点の療担規則、徴収禁止・裁量免除・再診の細則は厚生労働省が掲載する2024年3月27日通知の該当箇所。
- 条件
- 他院への文書による紹介申出と情報提供が必要となる。文書による紹介を申し出た当日は特別料金を徴収しない。
- 例外・限界
- 再診にも救急等の徴収禁止や、正当な理由があれば料金を求めないことができる別の条件がある。
療担規則等掲示事項及び保険外併用療養費の実施上の留意事項について(令和6年3月27日保医発0327第10号)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001499456.pdf
保険医療機関及び保険医療養担当規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332M50000100015_20260601_508M60000100021
保険の自己負担と、特別料金を分けて確かめる
この特別料金は保険対象の診療に係る通常の自己負担と別の費用。保険医療機関は内容と費用を説明し同意を得て、院内等へ掲示する。受診前に病院の対象区分、紹介状、初再診、免除条件、費用の案内を確かめる。
- 対象
- 日本の紹介なし初診・逆紹介後の再診の特別料金。病院区分・説明等は2026年10月5日時点の療担規則、徴収禁止・裁量免除・再診の細則は厚生労働省が掲載する2024年3月27日通知の該当箇所。
- 条件
- 通常の自己負担と選定療養の特別料金を分け、内容と費用の事前説明・同意・院内掲示と、原則ウェブ掲載が必要となる。
- 例外・限界
- 病院ごとの徴収額が全国一律に決まるわけではない。救急患者には特別料金を徴収してはならない場合がある。
保険医療機関及び保険医療養担当規則(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/332M50000100015_20260601_508M60000100021
療担規則等掲示事項及び保険外併用療養費の実施上の留意事項について(令和6年3月27日保医発0327第10号)(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001499456.pdf
保険外併用療養制度について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index_00007.html