財政と暮らし

雇用保険を受け取れない人も、職業訓練を受けられる?

雇用保険を受給できない求職者にも、訓練と就職支援を受ける求職者支援制度があります。訓練を受ける条件と、生活費の給付を受ける条件は別です。受講料が原則無料でも、教材などの費用まで全部不要とは限りません。

基本の用語

指定講座の受講料の一部を支える雇用保険の教育訓練給付とは、対象と支援の組合せが違います。ここでは、ハローワークによる職業訓練と就職支援を考えます。

もう少し詳しく知りたいときは、次の基礎で補えます。

雇用保険がなくても、訓練を支える別制度がある

原則の受講要件には、ハローワークへの求職申込み、雇用保険の被保険者・受給資格者でないこと、働く意思と能力、ハローワークが訓練等の支援を必要と認めることがあります。「雇用保険が出ない」という一つの事情だけで、希望する訓練を自動的に受けられる制度ではありません。

所長が必要と認める場合には、基本手当の受給資格者も準ずる者として受講できる例外があります。ただし、その資格がある間は職業訓練受講給付金を受けられません。受講対象と給付対象を別々に考える理由です。

受講料の無料と、教材の費用は違う

認定された求職者支援訓練の受講料は原則無料です。一方、テキスト代などは自己負担となります。受講に必要なお金を見積もるときは、授業料だけでなく、その講座で必要となる教材等の費用を確かめます。

講座を決める前に、無料となる費用と別に払う費用を分けると、受講中の家計を考えやすくなります。通所手当等の別支援を利用できるかという問いも、受講料の無料とは別の判定です。

生活費の給付は、受講とは別に条件を確認する

職業訓練受講給付金は、本人と世帯の収入、金融資産、住居以外の不動産、出席と就職支援、世帯の同時受給や過去の受給等に条件があります。月10万円の受講手当は、本人の月収8万円以下、世帯月収30万円以下などを月ごとに確認する給付です。世帯全体の金融資産が300万円以下であることや、住居以外の土地・建物を所有していないことも必要です。収入条件だけを満たせば終わりではありません。

原則として全ての訓練へ出席し、ハローワークの就職支援を受けます。やむを得ない欠席にも、原則として理由を証明でき、8割以上出席することなどの条件があります。欠席の証明の扱いには別の条件もあります。また、月10万円の手当の収入条件を満たさなくても、本人月収12万円以下・世帯月収34万円以下で他の要件を満たす場合は、通所手当だけを受けられます。給付の条件を満たさず、訓練だけを受ける人もいます。

相談、選考、あっせんと給付申請を順に進める

まずハローワークへ相談し、訓練を選んで申し込みます。訓練施設の面接・筆記等の選考に合格した後、ハローワークの訓練あっせんを受けます。給付を希望する場合は、その資格の確認や申請も別に進めます。

定員や選考結果があるため、受講要件を満たすことと、希望するコースへ入れることは同じではありません。訓練前から訓練中、終了後3か月にも職業相談等で就職を支援しますが、給付や修了によって就職成功が保証されるわけではありません。

訓練を受ける人と、給付を受ける人を比べる

架空の例

AさんとBさんが、受講の条件を満たし選考にも合格したとします。Aさんは生活給付の全条件も満たし、Bさんは世帯収入の条件を満たさないという設定なら、二人とも訓練を受けても給付の扱いは同じとは限りません。

どちらの人も、その講座の教材等の自己負担を確認します。受講の可否、教材等の費用、月ごとの生活給付を別々に確かめます。

持ち帰る見方

  • 受講要件と、月ごとの給付要件を分ける。
  • 講座の選考、教材費、出席と求職支援の条件を確かめる。

次に広がる疑問

  • 雇用保険の基本手当の条件と申請手順を読む
  • 指定講座の受講料を支える教育訓練給付と比べる
  • 訓練への投資と、費用を負担する人を考える

学習地図で、ほかの分野とのつながりを見る

出典

  • 求職者支援制度のご案内(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html

    確認日:2026-10-05

  • 求職者支援制度・訓練受講のしおり(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)https://www.mhlw.go.jp/content/000998532.pdf

    確認日:2026-10-05

本文の出典・補足

雇用保険がなくても、訓練を支える別制度がある

求職者支援制度は雇用保険を受給できない求職者に、職業訓練とハローワークの就職支援を提供する。訓練の受講と生活費の給付には、それぞれ条件がある。

対象
2026年10月5日時点。日本の求職者支援制度の職業訓練と職業訓練受講給付金。
条件
ハローワークへ求職を申し込み、雇用保険の被保険者・受給資格者でなく、働く意思と能力があり、ハローワークが訓練等の支援を必要と認めることが原則の受講要件となる。
例外・限界
所長が必要と認める場合は基本手当の受給資格者も準ずる者として受講できるが、その資格がある間は職業訓練受講給付金を受けられない。
  • 求職者支援制度のご案内(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html

  • 求職者支援制度・訓練受講のしおり(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)https://www.mhlw.go.jp/content/000998532.pdf

受講料の無料と、教材の費用は違う

求職者支援訓練の受講料は原則無料だが、テキスト代などは自己負担となる。訓練に関わる全費用が一切不要という意味ではない。

対象
2026年10月5日時点。日本の求職者支援制度の職業訓練と職業訓練受講給付金。
条件
認定された求職者支援訓練の受講料は原則無料である。
例外・限界
テキスト代などは自己負担となる。教材費、授業料、通所手当等の支援は分けて確認する。
  • 求職者支援制度・訓練受講のしおり(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)https://www.mhlw.go.jp/content/000998532.pdf

生活費の給付は、受講とは別に条件を確認する

職業訓練受講給付金は、本人/世帯収入、世帯資産、不動産、出席やハローワークの就職支援、過去受給等の条件を満たす人に支給される。給付の収入条件を満たさず訓練だけを受ける人もいる。

対象
2026年10月5日時点。日本の求職者支援制度の職業訓練と職業訓練受講給付金。
条件
月10万円の受講手当は、本人の月収8万円以下、世帯の月収30万円以下、金融資産300万円以下、住居以外の土地建物を所有しないこと、原則全出席と就職支援を受けること、世帯の同時受給がないこと、過去3年の不正受給がないこと、過去6年の受給がないこと等の8要件を月ごとに確認する。
例外・限界
証明できるやむを得ない欠席では8割以上の出席等が条件となる。育児・介護をする人の基礎コースには欠席証明の例外がある。通所手当だけを受ける場合は本人月収12万円以下・世帯月収34万円以下等の別条件がある。
  • 求職者支援制度のご案内(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html

相談、選考、あっせんと給付申請を順に進める

まずハローワークへ相談し訓練を選び申込み、訓練施設の面接・筆記等の選考を経る。合格後にハローワークの訓練あっせんを受け、給付を希望する場合は別に申請する。受講条件を満たすだけで希望コースや給付が自動確定しない。

対象
2026年10月5日時点。日本の求職者支援制度の職業訓練と職業訓練受講給付金。
条件
訓練前、訓練中、訓練終了後3か月の職業相談等で就職を支援する。
例外・限界
講座の定員や選考結果によっては希望する訓練を受けられない。就職支援は就職成功を保証するものではない。
  • 求職者支援制度のご案内(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html